EU、米国の10%関税提案を受け入れることを否定し、交渉は継続中であると強調

EU委員会は、月曜日(16日)に「EUが米国に対して全ての欧州商品に10%の関税を課す準備ができている」とするメディアの報道を否定し、そのような主張は憶測であり、現在の貿易交渉の状況に沿っていないと強調した。
ドイツの《ハンデルスブラット》は以前、米国がEUの自動車、医薬品、電子製品に対してより高い関税を課すのを避けるために、ブリュッセルのEU交渉代表が米国から提案された10%の全面関税を受け入れる準備をしていると報じた。しかし、EU委員会はその後声明を発表し、交渉が現在進行中であり、何の合意も得られていないと反論した。
声明の中で、EUは「EUは不合理で違法な米国の関税措置に対して最初から反対しており、米国が全ての輸出商品に10%の関税を課すという主張は単なる憶測であり、実際の交渉状況を反映していない」と述べている。今週後半、欧州の貿易担当委員マロス・セフコビッチ(Maros Sefcovic)は、カナダで開催されるG7サミットで米国の貿易代表ジェイミーソン・グリア(Jamieson Greer)と会い、次のステージの交渉に備える予定である。
トランプ政権が関税攻勢を始めて以来、EUの輸出業者は、最大50%の関税が課される鋼鉄およびアルミニウム製品、自動車および部品に25%、その他のほとんどの商品に10%の懲罰的関税に直面してきた。新しい合意が達成されない場合、これらの税率は早ければ7月には再度引き上げられる可能性がある。
トランプは最近、米国とEU間の貿易赤字を縮小することを強調し、EUが設計した貿易メカニズムは「米国を搾取するためのものである」と公然と批判した。英国は5月に米国と限られた二国間協定を締結し、輸出商品に10%の税率を維持しつつ、鉄鋼および自動車関税を引き下げているが、EUの27か国のメンバーはそのような取り決めは受け入れられないと明確に表明している。
一方、米国の官僚は、どの貿易相手との交渉においても10%の関税の底線は決して譲らないと対外的に発言しており、この立場も私的にEU側に伝えられ、EU内部で警戒が高まっている。
Recent News
ウクライナ「クモの巣作戦」がロシア軍を打撃、70億ドルの戦闘機に甚大な損害を
- 4 June, 2025
イスラエルがイランの核施設を攻撃、3名の高官を暗殺
- 14 June, 2025
中国の核弾頭は600発、毎年約100発増加? 北京の反応は…
- 17 June, 2025