中国、コニャック協定を電気自動車関税交渉と連動
中国は昨年1月にEU産の輸入コニャックの反ダンピング調査を開始し、同年10月に「一時的な反ダンピング措置」を発表、コニャック輸入業者に対し、中国への輸出卸価格の最高39%の保証金を支払うよう要求している。もしこれらの措置が永久化されると、保証金は関税に変わるとされる。この行動は、フランスがEUに対して中国製電動車の反補助金調査を開始するよう働きかけたことへの報復と見なされている。
現在、中国が設定したフランスのコニャックに対する反ダンピング調査の締切は7月5日であり、合意が得られなければ最高39%の恒久関税が実施される可能性がある。フランスのコニャック生産者は、輸入価格についての初期合意に達しており、最低輸入価格は現在の関税よりも「遥かに良い」とされている。
6月12日の簡報では、フランス国家コニャック業界管理局の弁護士が、技術的な交渉を経て達成された一時的な合意の一部として最低輸入価格について詳述した。その内容によれば、VSコニャックの最低価格は1リットルあたり46人民元、XOは1リットルあたり424人民元である。情報筋によると、有名ブランドの最低輸入価格は小規模生産者よりも高くなるが、依然として現在の水準よりも低い。
フランス政府は価格に関する関連性を認めることを拒否しているが、7月5日の締切前に正式協議に達することには慎重ながら楽観的な態度を示している。フランスのコニャック生産者は、自国が中国製電動車に対する関税を支持したことで EUと北京の貿易争端の犠牲者になったと訴えている。また、昨年10月に中国が「一時的反ダンピング措置」を発表して以来、ヘネシーやマーテルなどの企業の株価は35%や33%それぞれ下落した。
関係者によると、中国はEUがコニャックに対する最低価格の約束を、中国製電動車の輸入関税に置き換えることを望んでいる。中国はEUとの電動車に関する交渉が最終段階に入ったと述べているが、EU当局者は進展は限られていると指摘している。7月24日から25日にフランスの指導者たちが北京で開催される中欧建交50周年の首脳会議に出席する予定であり、貿易が優先事項となると見られている。
