Letschatstars.

Letschatstars.

ブラジルのKC-390輸送機がランカウイ初出展、東南アジア市場への進出

ブラジルのKC-390輸送機がランカウイ初出展、東南アジア市場への進出

ブラジル航空工業会社(Embraer)のKC-390中型軍用多機能輸送機が、ランカウイ国際海事航空展で初めて展示されました。この機体は、フライバイワイヤ技術を搭載しており、優れた飛行制御性能を誇り、人員輸送、パラシュート降下、空中給油、捜索救助、医療搬送など多彩な任務を遂行できます。また、本展示会の注目の一つとして、ブラジルが東南アジア市場での本格的な展開を進める象徴ともなっています。

KC-390のキャビンの幅は3.45メートル、高さは2.95メートルで、470ノットの高速運行能力を持ち、最大積載量は26トンです。キャビン内には伸縮式ローラーが備えられており、迅速に荷物の積み下ろしを行えるため、2両のM113型装甲兵員輸送車や1機のUH-60ブラックホークヘリコプター、66名の降下兵または80名の武装士兵を運ぶことができます。

また、KC-390は自動化貨物処理システムを装備しており、1名の搭載係員だけでキャビン内のすべての作業を完了でき、貨物投下システム(CDS)や低速空投システム(LVAD)と組み合わせて、最大19トンの重さを空輸することができます。この輸送機は、東南アジアの多様な地形や気候条件でも運行可能な優れた野戦離着陸能力を持ち、湿地、土壌、砂利道や未舗装の滑走路でも運用できます。

KC-390は現在、ブラジル、ポルトガル、ハンガリーで運用されており、オランダ、韓国、オーストリア、チェコ共和国などからも注文を受けており、スウェーデンとスロバキアも将来の主力輸送機としてこの機種を選定しました。Embraer社は、アジア太平洋地区にもロジスティクス支援ネットワークを設立し、東南アジアでの産業協力と戦略的影響力の強化に努めています。