スイス、軍事予算を追加承認して国土安全を確保
スイス国会は5日、170億スイスフラン（約620億新台湾ドル）の軍事予算追加案を可決しました。この追加案により、2025年の国防予算は315億スイスフランに達し、ロシアの侵略の脅威に直面している中立国スイスが、防衛投資を強化して国土の安全を保障する姿を強調しています。
今回の追加軍事予算は、4月に就任した国防大臣フィスターが主導しており、ウクライナ・ロシア戦争の教訓を参考にしています。主な項目は、総額85億スイスフランの地上砲システムと29億スイスフランの戦車改装計画です。さらに、3000万スイスフランを新たな偵察ドローンの購入に充て、情報監視や戦場認識能力を強化します。また、18.5億スイスフランを投じて軍事基地の施設を更新し、新しい軍用医療センターやモジュール式の移動式宿舎を設置し、迅速な展開とロジスティック支援能力を高めます。
スイスは長らく中立政策を維持していますが、最近では外部の脅威が高まっているため、今年の初めから隣国オーストリアと連携し、地上部隊の機動訓練や国境を越えた空域監視任務を実施し、武装部隊の展開と監視能力を向上させています。他の政党からはこの追加予算が重火器に過度に焦点を当てているとの批判もあり、ネットセキュリティや偽情報対策に資源を振り分けるべきだとの声もありますが、この追加予算は無事に承認され、スイス政府が国防力を強化するための具体的な措置を講じる決意を示しています。
