台湾米国商工会議所は、今日（10日）正式に《2025台湾ホワイトペーパー》を発表し、米台双方に提言し、台湾が直面している関税問題について不満を表明しました。

ホワイトペーパーでは、「安定した、信頼できる、クリーンなエネルギー供給が、外国投資を惹きつけるための鍵である」と指摘し、アメリカが台湾に対して適用している関税政策に対し「台湾には不公平であり、アメリカ企業と消費者のコストを引き上げる」と不満を示し、米国政府に対して台湾の国防に引き続き超党派の支持を提供するよう促しました。

台湾米国商工会議所の会長Dan Silverによると、今年初めに行ったビジネス景気調査の結果、商工会の会員は今後1-3年において、台湾政府が最優先で解決すべき問題としてエネルギー問題を挙げています。彼は台湾が新興技術を導入し、電力供給を追いつかせるべきであり、様々なエネルギーに対して開放的な姿勢を持つことが重要であると考えています。

Silverは、台湾に半導体、AI、量子コンピュータ等の産業集積があるため、安定した電力供給が必要であり、台湾は電力の安定性を高め、価格の透明性を確保することに努めるべきであると指摘しました。そうすることで、これらの新興産業が台湾で根付く助けになると述べました。

ホワイトペーパーでは、アメリカが台湾の商品に対して課す新しい関税及び提案された関税措置について、台湾に対して不公平であり、かつアメリカと台湾の関係強化に矛盾する信号を送るものであると指摘しました。

米国商工会議所は、アメリカに対し関税政策を調整し、台湾と共に産業競争力を高め、経済的パートナーシップの戦略的目標を固めることを求めています。

地政学的リスクの高まりと経済地図の再編が進む中、米国商工会議所は、台湾がグローバルサプライチェーンにおける重要な役割を強化し、戦略的産業においてリーダーシップを発揮する機会があると強調しました。

米国商工会議所はまた、米国政府が台湾の国防について、引き続き超党派の支持を提供し、承認された軍事販売契約の即時履行を保証し、台湾企業が米国の国防供給チェーンにより深く関与できるようにすることを求めています。

さらに、商工会は米国の内閣級高官が台湾を訪問し、貿易、エネルギー、医療等の分野での協力を推進することを奨励しています。

最後に、米国商工会議所は、アメリカが台湾の国際組織への参加を支持するよう呼びかけ、世界保健総会（WHA）、国際民間航空機関（ICAO）、国際刑事警察機関（Interpol）への参加を求めています。台湾の排除は、グローバルな協力を妨げるだけでなく、2300万人の台湾人民の健康と安全に不必要なリスクをもたらすと指摘しました。