スペイン初のSIRTAPドローン、年末に初飛行予定
欧州の航空大手エアバスグループは17日、スペイン向けに設計されたSIRTAPドローンシステムの初号機の組み立てが完了し、地上テストに向けた一連の作業を開始することを発表しました。エアバスのプレスリリースによると、このSIRTAPプロトタイプはスペインのヘタフェにある工場に移され、今後数ヶ月で構造評価、主要システム部品およびソフトウェアのテストなど、集中的な地上評価が実施される予定です。
年末までには、スペイン国家宇宙技術研究所（INTA）の無人システムテストセンターで初飛行を行う予定です。スペイン国防省は2023年11月にエアバスと契約を結び、9セットのSIRTAPドローンシステムを調達することを決定しました。各セットには3機のドローン、地上制御ステーション、通信機器が含まれ、陸軍と空軍に配備されます。スペイン軍は2027年に最初の完全システムを受け取る予定です。
SIRTAPは多様な任務をこなすことができる高度な無人システムであり、全天候型の作戦や非伝統的な任務を実行可能です。-40から-50度の厳しい環境での運用が可能な先進的な冷却システムおよび除氷技術を備えており、最大高度6400メートル、滞空時間20時間、150キログラム以上の有効積載量を持ち、必要に応じて様々なモジュールを搭載して監視、海上巡視、国土観測などの任務を実施して、スペイン軍の国土防衛能力を強化することが期待されています。
