アメリカ商工会議所は本日（10日）、『2025 台湾白書』を発表し、台湾のエネルギー問題を強調した。報告によると、核エネルギーの段階的な廃止により、台湾は非核社会に移行しているが、脱炭素目標に伴って石炭の使用が削減され、世界的な燃料供給の妨害も受けており、これが今後の電力の安定性に影響を及ぼし、半導体や人工知能（AI）などの重要産業に対するリスクを引き起こす可能性がある。

白書では、台湾が再生可能エネルギーへの移行を支えるために、透明性、行政効率、および電価メカニズムを強化する必要があると述べられており、同時に工業用電力の競争力を維持することが求められている。エネルギー開発者の運営環境を改善し、安定した電力供給、市場改革、長期的な計画を通じて、台湾のエネルギー安全保障とレジリエンスを強化することが見込まれている。

アメリカ商工会議所の理事長であるダン・シルバー（Dan Silver）は、昨年222社の会員に訪問した際、90%の回答者が2025年までに台湾への投資を維持または増加させる計画があると述べており、台湾の投資環境に対する強い信頼を示している。彼はまた、メンバーは一致して、台湾政府が優先的に解決すべき問題はエネルギーであると考えており、新しい技術を導入して電力供給を迅速化する必要があると指摘した。

ダン・シルバー氏は、台湾の半導体、AI、量子コンピュータなどの産業集積が電力に依存しており、安定した電力供給と透明で一定の電価を確保することが、新興産業の定着を助けると述べた。また、今年、アメリカ在台協会（AIT）が台湾の核エネルギー開発を支援する意向を示している。

アメリカ商工会議所のCEOであるカール・ウェグナー（Carl Wegner）は、商工会議所には500人以上の会員がさまざまなエネルギー分野から集まっており、特定のエネルギーに集中することはないが、台湾に安定した、予測可能な電力供給を希望していると述べている。台湾のアメリカへの投資が増えるにつれて、両国の関係はますます緊密になるが、中小企業にとって、二重課税の影響は無視できないものだと強調した。

ウェグナー氏は、商工会議所が現在、二重課税を回避する協定の締結を積極的に推進しており、これは台湾の中小企業の問題解決に役立ち、さらに台湾企業のアメリカへの投資を拡大する助けになると考えている。